担当していたシステムから離れるとき、後任への引き継ぎが必要になることがあります。
引き継ぎというと、資料を作って説明すれば終わりと思うかもしれません。
私もアプリSEとして引き継ぎ資料を作成し、打ち合わせで説明していましたが、それだけで終わらせるのではなく、実際の作業を後任に行ってもらうこともありました。
この記事では、SEの引き継ぎで私が意識していたことを、実務経験と一般的なシステム運用・保守の引き継ぎの考え方を分けながら紹介します。
なお、引き継ぎ方法や必要な資料は、システムや会社、担当業務によって異なります。ここで紹介する方法を、すべての現場に共通する手順として扱うものではありません。
引き継ぎ資料を作成して説明していた
私が担当業務を引き継ぐときは、まず引き継ぎ資料を作成し、後任との打ち合わせで説明していました。
口頭だけで説明すると、あとから確認したいときに情報が残りにくくなります。
そのため、後任があとから確認できる資料を用意したうえで、内容について説明する形にしていました。
政府情報システム向けのデジタル庁「デジタル・ガバメント推進標準ガイドライン解説書」では、情報システムの引き継ぎについて、引継書などを用意し、必要な情報や資料を共有・説明する考え方が示されています。
また、運用・保守の引き継ぎでは、作業経緯や残存課題などを整理して引き継ぐことも示されています。
デジタル庁「デジタル・ガバメント推進標準ガイドライン解説書」
これは私が所属していた現場の引き継ぎ方法を示すものではありませんが、資料を用意して情報を残すという点では、私の経験とも共通しています。
内容によって説明の粒度を変えていた
私が引き継ぎをするときは、内容に応じて説明する粒度を変えていました。
たとえば、業務やシステム全体の話をするときと、実際に操作する手順を説明するときでは、必要な細かさが異なります。
実際の作業は後任に行ってもらった
引き継ぎで特に意識していたのが、説明する側だけが操作し続けないことでした。
私の経験では、運用作業やチェックリストを使う作業などを、後任本人に実施してもらうことがありました。
私は後ろから確認する形です。
自分が操作しながら説明すると、説明する側はそのまま作業を進められます。
一方で、後任本人に実施してもらえば、説明を聞くだけではなく、実際の作業を経験してもらえます。
政府情報システム向けのデジタル庁「デジタル・ガバメント推進標準ガイドライン解説書」でも、引継書や各種資料を共有・説明するだけでなく、新しい担当側の習熟度を確認し、引き継ぎが確実に行われたか確認する考え方が示されています。
これは、私が後任に実作業してもらっていた方法そのものを規定したものではありません。
まとめ:引き継ぎは資料を渡して終わりではなかった
私がSEとして引き継ぎをするときは、
- 引き継ぎ資料を作成する
- 打ち合わせで説明する
- 内容に応じて説明の粒度を変える
- 実際の作業を後任に行ってもらう
という形で進めていました。
私にとって引き継ぎは、情報を渡すだけではなく、後任へ実際の作業までつないでいくものでした。

